

病態
Pathophysiology
併存疾患
併存疾患が
予後に影響を与える可能性があります
気管支拡張症の併存疾患
米国で行われた多施設共同コホート研究において、気管支拡張症患者に最も高頻度にみられた併存疾患は、肺炎の既往、肺NTM症、GERD、喘息、COPDなどでした(図1)1)。
気管支拡張症患者の死亡リスクは一般成人より高いと考えられていますが2)、特に複数の併存疾患を合併する場合はさらに死亡リスクが高くなる可能性があると報告されています3)。
図1:併存疾患の合併率(海外データ)


NTM:非結核性抗酸菌、GERD:胃食道逆流症、COPD:慢性閉塞性肺疾患
研究概要:成人の気管支拡張症患者の特徴を明らかにすることを目的として、2008~2014年にUS Bronchiectasis Research Registryに登録された成人の気管支拡張症患者1,826例を対象に、ベースライン時の人口統計学的特性、肺機能、画像所見、微生物学的所見、治療法などのデータを収集した。
Limitation:肺NTM症に関心を持つ三次医療施設から登録された患者を対象にしているため人口統計学的特性にバイアスがかかっている可能性がある、など
Aksamit TR, et al. Chest. 2017; 151(5): 982-992.より作図【利益相反】著者にインスメッドから助成金を受領した者等が含まれる。
気管支拡張症と肺NTM症
肺NTM症と気管支拡張症との関連は未だ議論が続いており、因果関係は明らかになっていません。
日本の気管支拡張症患者1,044例を対象とした単施設のレトロスペクティブ・コホート研究4)において、肺NTM症を合併していた患者は410例(39.3%)でした(図2)。また、NTM感染群と非感染群の死亡率には有意差が認められず、NTM感染が必ずしも予後に影響を与えないことが示唆されました4)。
図2:併存疾患の合併率(日本単施設コホート研究)


NTM:非結核性抗酸菌、COPD:慢性閉塞性肺疾患、ABPA:アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
研究概要:日本における気管支拡張症の臨床的特徴と治療成績、NTM感染とその予後への影響について検討することを目的として、2012年1月1日~2023年8月31日に国立病院機構大阪刀根山医療センターで気管支拡張症と診断された患者1,044例を対象に、人口統計学的特性、増悪・死亡などの転帰、治療法などの診療記録をレトロスペクティブに収集した。
Limitation:日本の単一施設の研究である、レトロスペクティブ研究であるため潜在的な交絡因子を除外することができなかった、など
Hashimoto K, et al. BMC Pulm Med. 2024; 24(1): 531.より作図
REFERENCES
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Aksamit TR, et al. Chest. 2017; 151(5): 982-992. 【利益相反】著者にインスメッドから助成金を受領した者等が含まれる。
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Quint JK, et al. Eur Respir J. 2016; 47(1): 186-193.
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McDonnell MJ, et al. Lancet Respir Med. 2016; 4(12): 969-979.
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Hashimoto K, et al. BMC Pulm Med. 2024; 24(1): 531.