

疾患概要
Disease overview
疫学
近年、気管支拡張症の患者数は
増加傾向にあります
気管支拡張症の有病率と死亡率
気管支拡張症は患者数が年々増加しており、世界的に関心が高まっています1)。
気管支拡張症の推定有病率(10万人当たり)は、米国で1392)、英国で女性566.1、男性485.5(図1・2013年)3)と報告されています。また、高齢者と女性に多い傾向にあるといわれています2-4)。
日本では気管支拡張症の疫学調査の報告は少なく、正確な有病率は明らかになっていません。
日本の人口動態統計を用いた調査によると、女性において1990年以降、気管支拡張症の死亡率と肺非結核性抗酸菌(NTM)症の死亡率がいずれも増加していました(図2)5)。本報告では、女性における気管支拡張症の死亡率は、肺NTM症による気管支拡張症の発症に関連すると推察されています5)。
図1:男女別の気管支拡張症の有病率(海外データ)


研究概要:英国成人における非嚢胞性線維症気管支拡張症の発現率および有病率を明らかにすることを目的として、2004年4月1日~2013年3月31日に英国のClinical Practice Research Datalinkに登録された18歳以上の患者を対象に非嚢胞性線維症気管支拡張症の診断を受けた患者を特定し、有病率を算出した。
Limitation:気管支拡張症の特定には限られた診断コードを使用したため一部の気管支拡張症患者が除外された可能性がある、など
Quint JK, et al. Eur Respir J. 2016; 47(1): 186-193.より作図
図2:気管支拡張症と肺NTM症の死亡率


Reproduced with permission of the ERS 2024. ERJ Open Research 9(1): 00424-2022;
DOI: 10.1183/23120541.00424-2022 Published 20 February 2023
NTM:非結核性抗酸菌
研究概要:日本における過去45年間の肺NTM症、気管支拡張症の死亡率、両疾患の関連をレトロスペクティブに調査することを目的として、厚生労働省の人口動態統計を用いて1970~2015年までの肺NTM症、気管支拡張症による死亡数を集計した。死亡率は、人口動態統計から得られた死亡者数を総務省の国勢調査で報告された人口で除して算出した。
Limitation:解析対象期間において医療従事者の肺NTM症に対する認識が高まり、肺NTM症を死因とする傾向が強まった可能性がある、など
Morimoto K, et al. ERJ Open Res. 2023; 9(1): 00424-2022.【利益相反】著者にインスメッドから講演料を受領した者が含まれる。
REFERENCES
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Chalmers JD, et al. Nat Rev Dis Primers. 2018; 4(1): 45.【利益相反】著者にインスメッドの諮問委員を務めた者が含まれる。
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Weycker D, et al. Chron Respir Dis. 2017; 14(4): 377-384.
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Quint JK, et al. Eur Respir J. 2016; 47(1): 186-193.
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Aliberti S, et al. BMC Pulm Med. 2020; 20(1): 15.
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Morimoto K, et al. ERJ Open Res. 2023; 9(1): 00424-2022.【利益相反】著者にインスメッドから講演料を受領した者が含まれる。